費用の目安は公開されている料金表と公的統計から集計し、出典を各記事に載せています。 編集方針
費用相場 相場データ

解体工事・建設業の産業廃棄物処分費相場(コンクリートがら・アスファルト)

公開

産廃台帳編集部

コンクリートがら・アスファルトがらの処分費は、公表されている受入単価を並べると1トンあたり2,000円台から3万円近くまで開きます。開くのは値段が不透明だからではなく、搬入先が再生材の原料として受け入れる施設か、埋め立てる最終処分場かで単価の性質が違うためです。公的機関が公開している単価表を1トンあたりに換算して並べました。

この記事の結論

  • まず搬入先を確認する。再生砕石・再生アスファルト骨材の原料として受け入れる施設と、埋め立てる最終処分場では単価の水準が異なる
  • 島根県が公表する建設副産物受入単価では、アスファルトコンクリート塊(再生アスファルト骨材用)は16施設で1トンあたり2,000〜4,500円(税抜)
  • 公共関与型の最終処分場が公表するがれき類の埋立単価は、1トンあたり9,500〜29,000円(税抜)の幅がある
  • 見積書は「収集運搬費」「処分費」「産業廃棄物税」を分けて記載してもらうと、他社と同じ土俵で比べられる
対象 コンクリート塊・アスファルトコンクリート塊・がれき類
単位のそろえ方 1トンあたり・消費税抜き
出典の確認日 2026年8月11日

コンクリートがら・アスファルトがらの単価は搬入先で変わる

解体工事で出るコンクリート塊・アスファルトコンクリート塊は、搬入先が2種類あります。

  1. 再生材の原料として受け入れる施設(再生砕石用の破砕施設、再生アスファルト骨材用の合材工場)
  2. 最終処分場(がれき類として埋め立てる)

この2つは単価の桁が違います。再生材の原料として引き取られる場合、施設は破砕して製品にするため、受入単価は加工賃に近い水準になります。埋め立てる場合は処分場の残容量を消費するため、単価が高くなります。

環境省の令和5年度実績では、がれき類の排出量は約6,068万トンで産業廃棄物全体の16.5%を占め、再生利用率は95.9%です。がれき類の大半は再生材として利用されており、埋立処分は例外的な流れであることが数字にも表れています。

再生材の原料として受け入れる施設の公表単価

島根県は、公共工事の積算に使う「建設副産物受入単価」を県内の受入施設ごとに公表しています。令和8年6月1日の臨時改定版から、アスファルトコンクリート塊(再生アスファルト骨材用)の欄を集計しました。表に掲載された16施設はすべて1トンあたりの単価で示されています。

掲載施設数16施設
最も低い単価2,000円/トン
最も高い単価4,500円/トン
2,000円台の施設6施設
3,000円台の施設8施設
4,000円台の施設2施設

出典島根県「建設副産物受入単価(令和8年6月1日臨時改定)」アスファルトコンクリート塊(再生アスファルト骨材用)の欄を編集部で集計(消費税を含まない単価。産業廃棄物減量税相当額を含む)

コンクリート塊は、同じ表の別の欄に鉄筋コンクリート塊・無筋コンクリート塊・アスファルトコンクリート塊(再生砕石用)の3区分で載っています。同表に載る施設のうち、3区分すべてが1トンあたりの単価で示されているものを所在地別に抜き出しました。

施設の所在地鉄筋コンクリート塊無筋コンクリート塊アスファルトコンクリート塊
松江市(1)2,500円2,000円2,000円
松江市(2)4,000円2,500円3,000円
安来市4,000円3,500円3,500円
雲南市2,500円2,000円3,000円
飯南町3,000円2,300円2,000円
奥出雲町6,000円4,500円4,000円

出典島根県「建設副産物受入単価(令和8年6月1日臨時改定)」Con塊・As塊受入施設(再生砕石用)の欄から6施設を抜粋(1トンあたり・消費税を含まない単価)

鉄筋コンクリート塊は無筋より高い施設がそろっています。鉄筋の分離という工程が加わるためで、見積書で「コンがら」とだけ書かれている場合は、鉄筋の有無で単価が変わるかを確認する余地があります。

埋立処分になる場合の公表単価

公共関与型の処分場は料金表を公開しています。1トンあたり・消費税抜きに揃え、産業廃棄物税を実施している県の施設は1トンあたり1,000円を加えました。

がれき類の埋立処分の公表単価(税抜・産業廃棄物税を含む1トンあたり)
06,40012,80019,20025,60032,000岡山県の処分場10,500円大阪湾の処分場11,100円岩手県の処分場30,000円
016,00032,000岡山県の処分場10,500円大阪湾の処分場11,100円岩手県の処分場30,000円

出典岡山県環境保全事業団・大阪湾広域臨海環境整備センター・クリーンいわて事業団の公表料金表(編集部で1トンあたり・消費税抜きに換算)(2026年8月11日確認。産業廃棄物税を実施している県の施設は1トンあたり1,000円を加算)

同じ「がれき類」でも、公表単価で約3倍の開きがあります。処分費に地域差が出る主因は、処分場の残容量と輸送距離です。大阪湾フェニックスセンターは近畿2府4県の廃棄物を海面で埋め立てる広域処分場、いわてクリーンセンターは県内向けの内陸処分場という違いもあります。

なお、いわてクリーンセンターの料金表は円/10kgの単位で公表されています(がれき類290円/10kg)。1トンあたりに直すと29,000円です。単位が10kgのままの料金表を見て「290円」と読むと、実際の2桁下の金額を見ていることになります。

単価表を読むときに最初に見る3か所

①単位(円/トン・円/m³・円/10kg・円/kg)、②消費税が含まれているか、③産業廃棄物税が含まれているか。この3点が違うだけで、同じ品目の数字が2倍以上ずれて見えます。

単価に上乗せされるもの

公表単価はそのままの金額で確定しません。島根県の受入単価表には、施設ごとの受入条件として次のような条件が併記されています。

  • 大きさの条件(30cm角以下、50cm角以下、60cm程度に小割 など)。条件を超える塊は前処理費が別途かかる施設があります
  • 夜間受入の割増(1トンあたり800円加算、あるいは夜間専用の単価を設定)
  • 異物混入の扱い(土砂・タイル等が付着している場合は追加料金、分別除去作業費が別途)
  • 受入量の上限(月あたりの受入上限を設けている施設)

産業廃棄物税は、最終処分場への搬入に対して課される法定外目的税です。総務省の集計(令和7年1月現在)では、道府県の法定外目的税として27道府県が産業廃棄物税に相当する税を実施しており、税率は1トンあたり1,000円が多く採られています。関東地方の各都県は導入していないため、同じ品目でも県境をまたぐと1トンあたり1,000円の差が生まれます。

建設リサイクル法で分別解体が求められる工事

コンクリート、アスファルト・コンクリート、木材は建設リサイクル法の特定建設資材にあたり、一定規模以上の工事では分別解体と再資源化が義務づけられます。

工事の種類対象となる規模
建築物の解体床面積80㎡以上
建築物の新築・増築床面積500㎡以上
建築物の修繕・模様替え等請負代金1億円以上
建築物以外の工作物請負代金500万円以上

出典環境省「建設リサイクル法の概要」(2026年8月11日確認)

対象工事では、工事着手の7日前までに発注者から都道府県知事へ分別解体等の計画を届け出ることが義務づけられています。分別解体が前提になるため、混合廃棄物として一括で出す想定の見積書が届いた場合は、分別の範囲を確認する材料になります。

埋立処分の側でも分別は単価に効きます。産業廃棄物処理事業振興財団が整理する処分基準では、がれき類の埋立処分にあたり、安定型産業廃棄物と紙くず・木くず等を分別して排出し、埋立処分まで混入・付着させないことが求められています。建設混合廃棄物は、安定型産業廃棄物とその他に選別することが必要とされています。

見積書で分けて書いてもらう項目

確認する項目確認の内容
品目の区分コンがら/アスがら/混合廃棄物のどれか。鉄筋の有無で単価が分かれるか
単位円/トンか円/m³か。m³建てなら換算の考え方
収集運搬費処分費と分けて記載されているか。車両1台あたりか重量あたりか
処分費搬入先の施設が再生施設か最終処分場か
産業廃棄物税単価に含むか別途か。搬入先の県が導入しているか
前処理・分別小割・異物除去の作業費が別途か。上限サイズの条件
消費税単価が税抜か税込か

出典島根県「建設副産物受入単価(令和8年6月1日臨時改定)」の受入条件欄および各施設の公表料金表の記載項目から編集部で整理

よくある質問

コンクリートがらの処分費は1トンいくらが目安ですか。

島根県が公表する建設副産物受入単価では、再生砕石用のコンクリート塊を受け入れる施設の単価は1トンあたり2,000〜6,000円(税抜)の範囲に例があります。埋立処分となるがれき類は、公共関与型の処分場の公表単価で1トンあたり9,500〜29,000円(税抜)です。

産業廃棄物税は必ずかかりますか。

総務省の集計(令和7年1月現在)では27道府県が産業廃棄物税を実施しており、最終処分場への搬入に対して1トンあたり1,000円が多く採られています。導入していない都府県では発生しません。

分別解体が義務づけられるのはどの規模の工事ですか。

建設リサイクル法では、建築物の解体は床面積80平方メートル以上、新築・増築は500平方メートル以上、修繕・模様替えは請負代金1億円以上、建築物以外の工作物は請負代金500万円以上が対象です。

この記事で分からないこと

  • 実際の請求額は収集運搬費・積込費・分別作業費を含みます。この記事の単価は処分側の受入単価のみで、請求総額とは一致しません
  • 受入単価は施設ごとに改定されます。搬入前に各施設・各自治体の最新版で確認してください
  • 石綿含有建材が混ざる場合は別の料金体系になります。この記事の単価は適用されません

この範囲を扱う記事: 見積書の項目を分けて比べる手順を見る

参照した資料

資料 島根県「建設副産物受入単価(令和8年6月1日臨時改定)」 (2026年8月11日確認・消費税を含まない単価)

資料 大阪湾広域臨海環境整備センター「処分料金表」 (令和7年4月改定・消費税10%を含む1トンあたりの金額)

資料 公益財団法人岡山県環境保全事業団「産業廃棄物の種類別処理処分単価表」 (2021年9月公表版・税抜・埋立処分は別途産業廃棄物税1,000円/トン)

資料 一般財団法人クリーンいわて事業団「いわてクリーンセンター 受入品目・処理料金」 (令和6年8月1日から適用・税抜・単位は円/10kg)

資料 総務省「法定外税の実施状況(令和6年度)道府県法定外目的税」 (令和7年1月現在)

資料 環境省「建設リサイクル法の概要」 (2026年8月11日確認)

資料 環境省「産業廃棄物の排出・処理状況等(令和5年度実績)」 (令和8年3月27日公表)

#解体工事#がれき類#コンクリートがら#アスファルト#建設廃棄物

次にやること

届いた見積書を項目ごとに分けて並べる

処分費だけを見比べても差の理由は分かりません。収集運搬費・処分費・税を分けて同じ行に並べる手順をまとめています。

見積もりの比較手順を見る

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